オリーブ少女ライフ |山崎まどか 2013年11月15日 更新 この雑誌の物語の主人公になりたい。 13歳のとき、初めて「オリーブ」を読んで、そんな風に思った。 ここに載っている服が着たい、欲しいというよりもずっと強い気持ちで。 雑誌の中で、「オリーブ少女」と呼ばれているような女の子になりたかった。 中学2年生の新学期が始まったばかり頃だった。 放課後の教室で、誰かが忘れていったファッション雑誌を見つけた。 表紙の左上に、可愛らしいピンクの字体でOliveという雑誌名が見えた。 2人の外国人モデルが学校の廊下らしき場所に佇んでいる。 バイオリン・ケースを抱えた赤いカーディガンの黒髪の少女と、胸にエンブレムがあるグレイのジャケットをロング・プリーツ・スカートに合わせたブルネットの少女だ。 「制服のない学校だから、おしゃれ」 オリーブの1984年4月3日号だった。 その表