浅川マキさん亡くなった浅川マキさん=1984年6月撮影 情念のこもった独特の歌唱スタイルで知られる歌手の浅川マキ(あさかわ・まき)さんが死去した。67歳だった。公演のため滞在していた名古屋市のホテルで倒れているのが17日夜、見つかった。愛知県警中署によると、死因は急性心不全とみられるという。 石川県出身。キャバレーや米軍キャンプで黒人霊歌を歌い、1968年に故寺山修司さん演出によるひとり舞台に出演。70年に「かもめ」「夜が明けたら」などを収録したアルバム「浅川マキの世界」を発表した。 寺山さん、北山修さんらが詞を提供した曲だけでなく、ビリー・ホリデーの曲など自身による作詞・訳詞も高い文学性が支持された。アンダーグラウンドを中心に活躍し、山下洋輔さん、坂田明さん、坂本龍一さんら多くのミュージシャンと共演した。 85年に網膜剥離(はくり)で一時活動を中断したが、東京の新宿ピットインなど