「企業にとってのサイバーセキュリティ対策は、人の健康管理に例えると分かりやすい」と話すのはNECの石井サイバーセキュリティ戦略本部長だ。セキュリティパッチ適用のような、基本的な対策を実施しておけば、かなりの安全性は確保できるという。サイバーセキュリティ対策の本来の目的は「事業の継続性」だ。その原点を今一度見直すべき時にきている。 この5月、感染するとファイルを暗号化し、復号のための身代金を要求するランサムウェア「WannaCry(ワナクライ)」が、世界的に猛威を振るった。日本国内でも大手企業の業務が停止するなど、改めてサイバー攻撃のリスクを見せつけられた。WannaCryが残した教訓は何だったのか? 企業の経営層やリーダーはここから何を学び、どのような対策を施していかなければならないのだろうか。NECのサイバーセキュリティ戦略本部を率いる石井俊行本部長と、スマートネットワーク事業部の後藤淳