母乳 1.母乳栄養児の方が、感染症に罹患しにくい 母乳には、免疫グロブリン(特に、IgAクラス)、リゾチーム、補体、ラクトフェリン、Bifidus菌成長因子など、感染防御因子が含まれている。母乳中の分泌型IgAは、酸や、蛋白質分解酵素の影響を受け難く、局所免疫として、細菌やウイルスによる腸管内侵襲から、新生児の腸管を防御する。 新生児は、母乳栄養児の方が、人工栄養児より、感染症に、罹患しにくい。 母乳は、胃腸感染症(サルモネラ菌、コレラ菌)の発症を予防する。ロタウイルス感染も、母乳栄養児の方が、感染率が低い。 母乳には、腸の粘膜を修理する作用があるので、急性胃腸炎の際にも、母乳栄養児では、母乳を続ける。しかし、母乳には、Naは、15mg/100ml(6.5mEq/L)しか含まれていないので、母乳のみでは、下痢による塩分(電解質)喪失を、補えない。急性胃腸炎の際には、味噌汁の上澄みや、ORS