教室に入ると、一風変わった景色が広がっていた。今年3月、埼玉県狭山市立堀兼小学校の4年2組。黒板の脇には「おしゃべりスペース」、後方の窓際には約1200冊の本が並ぶ畳敷きの図書コーナー、先生の机は、教室後方の出入り口の横にあった。 担任の岩瀬直樹教諭(40)(現・同市立入間野小学校教諭)は、担任になった昨年4月、子どもたちに「教室リフォーム」を呼びかけた。自分たちが居心地がよくて勉強したくなる教室。殺風景だった部屋が数時間で変わった。その後も、整理棚や教室の掲示を、自分たちで工夫するのが日常になった。 机の配置は、4人組が向かい合う形。先生が話す時間より、子どもたち同士で話し合ったり、教え合ったりする場面が多いためだ。どの授業でもまず、その日のテーマや目標をはっきりと先生が伝えて共有する。算数などは、ポイントを先生が教えるが、その後は少人数に分かれ、教室内で移動してもOK。畳コーナーにも輪