ブックマーク / sportiva.shueisha.co.jp (33)

  • すべてはレアルを倒すために。ジュビロ黄金期の「N-BOX」とは何か

    短期連載・今こそ「ジュビロ磐田のN-BOX」を考える(1) 2016年12月18日に行なわれたクラブ・ワールドカップ決勝。レアル・マドリードと対戦した鹿島アントラーズが、延長戦までもつれ込む好勝負を演じたことは、記憶に新しい。 だが、今から15年前にも、国際大会でレアル・マドリードに真剣勝負を挑もうとした日のクラブが存在した。今なお「Jリーグ史上最強のチーム」との呼び声が高い、2001年のジュビロ磐田である。 その年の夏に開催されるクラブ世界選手権への出場が決まっていた磐田は、レアル・マドリードとの対戦に備え、革新的な戦術・システムを編み出すのだが――。 これは、幻に終わった世界へのチャレンジと、日サッカーの理想形を体現してみせた男たちの物語である。 国立で産声をあげた「N-BOX」 澄み切った国立競技場の空に、サックスブルーの凱歌が響きわたった。 2001年4月7日、J1リーグ・ファ

    すべてはレアルを倒すために。ジュビロ黄金期の「N-BOX」とは何か
  • 「井上尚弥でさえ完璧ではなかった」。リング誌編集長が見た京口紘人の米デビュー

    現地時間3月13日、WBA世界ライトフライ級王者・京口紘人(ワタナベジム)が、テキサス州ダラスで行なわれたアクセル・アラゴン・ベガ(メキシコ)との防衛戦で"米国デビュー"を飾った。 試合は4回まで接近戦の激しい打ち合いが多く、ほぼ互角の展開。5回、右パンチで京口の側頭部を叩いた挑戦者が右拳を骨折し、続行不可能となったため京口のTKO勝利となった。少々スッキリしない形ながら、京口が3度目の防衛を果たした一戦は、地元メディアの目にどう映ったのか。イギリス最大のプロモーターである「マッチルーム・スポーツ」と契約した27歳の日人王者は、今後、どんなキャリアを歩んでいくのか。 試合後、アメリカでもっとも権威あるボクシングの専門誌、『リングマガジン』のダグラス・フィッシャー編集長に話を聞いた。 *** ライトフライ級で3度目の防衛を果たした京口(写真:時事通信社/マッチルーム提供) ベガとの京口の戦

    「井上尚弥でさえ完璧ではなかった」。リング誌編集長が見た京口紘人の米デビュー
  • 久保建英の次の「任務」は何か。ヘタフェ監督が賞賛も要求は高い

    小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyukiphoto by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA 「タケ(久保建英)は、エリア近くでのプレーが少なかった。そこでハーフタイムに、『後半はもっと中に入ってプレーを』と指示した。ディフェンス面では犠牲を惜しまずに、(右サイドバックの)ダミアン(・スアレス)をサポートしていたね。ファンタスティックな調和を見せていた」 久保建英がヘタフェで初先発したウエスカ戦後、ホセ・ボルダラス監督のコメントである。要求は高く、手放しで激賞しているわけではない。しかし、「ヘタフェ久保」としての初先発が上々だった感触が滲み出ていた――。 ウエスカ戦に先発、79分までプレーした久保建英(ヘタフェ) 1月20日、拠地でのウエスカ戦。久保は4-2-3-1の右アタッカーとして、ビジャレアルからの移籍後、初先発を果たしている。序盤か

    久保建英の次の「任務」は何か。ヘタフェ監督が賞賛も要求は高い
  • 井上尚弥に続くスター候補。米で「すこぶる評判がいい」日本人ボクサー2人

    「(今日の戦いは)日人らしかったんじゃないですか。諦めないというか、ネバーギブアップ精神で。それだけですよ......」 誰をも熱狂させる劇的な勝利を挙げたあとだというのに、中谷正義(帝拳ジム)は淡々としていた。ただ、人がどう思おうと、今回の試合が大きなインパクトを残し、多くのファンを興奮させたことは間違いない。 劇的な逆転KO勝利を挙げた中谷正義(右)photo by Getty Images 現地時間12月12日、米ラスベガスにあるMGMグランドのカンファレンス・センター、通称「バブル」で行なわれたWBOインターコンチネンタル(大陸間王座)・ライト級王座決定戦で、中谷はフェリックス・ベルデホ(プエルトリコ)を相手に9回TKO勝ちを飾った。 初回、4回に相手の右パンチを浴び、痛烈なダウンを奪われた際には"万事休す"と思われた。それでも稀有なタフネスを誇る中谷は、試合中盤からシャープな

    井上尚弥に続くスター候補。米で「すこぶる評判がいい」日本人ボクサー2人
  • 井上尚弥はなぜ「世界2位」なのか。PFP選考委員が考える1位との差

    "モンスター"のラスベガスデビューは大成功に終わった。 現地時間10月31日、ラスベガスのMGMグランドガーデン内カンファレンス・センターで行なわれたWBA、IBF世界バンタム級タイトル戦。王者・井上尚弥(大橋ジム)は、ジェイソン・マロニー(オーストラリア)に7回2分59秒でKO勝ちした。実力者のマロニーをまったく寄せつけず、6回、7回にビューティフルな左右のカウンターでダウンを奪っての完勝だった。 ラスベガスデビューとなった防衛戦を7回KO勝ちで飾った井上 これまで日以外の国では、井上の試合はYouTube で見られることが多かったため"YouTubeセンセーション"という呼称が相応しかったかもしれない。しかし今回の試合が、動画配信サービス『ESPN+』で全米に生配信されたことで、力量をアピールすることに成功。世界的な評価、知名度はさらに上がるはずだ。 圧倒的な強さを見せつけられただけ

    井上尚弥はなぜ「世界2位」なのか。PFP選考委員が考える1位との差
  • ロベカルが語る久保建英「工夫が見える」。リーガ再開に向け注目点は

    世界中に感染が拡大する新型コロナウイルスは、スペインにも深刻な影響をもたらしている。感染者数は20万人を超え、死者は2万5000人に迫っている(4月30日時点)。街のロックダウンは一部解除されたが、スペイン人にとって何よりの楽しみである、リーガ・エスパニョーラ再開を望む声も上げにくい状況だ。 レアル・マドリードで活躍し、引退後もマドリードに居を構えるロベルト・カルロスは、その惨状を目の当たりにしてきた。現在、同クラブのアンバサダーを務めるロベカルが電話インタビューに応じ、リーガ・エスパニョーラ再開への展望や、マジョルカに期限付き移籍中の久保建英など注目選手について言及。さらに、親日家として日の状況を憂い、「STAY HOME」の徹底を願うメッセージも寄せた。 リーガ挑戦1年目で3得点を挙げているマジョルカの久保建英  photo by Mutsu Kawamori――まずマドリードの状況

    ロベカルが語る久保建英「工夫が見える」。リーガ再開に向け注目点は
  • プジョルも久保建英に熱視線。「タケはスペインでも注目の選手だ」

    2月に開催された世界的スポーツアワード「ローレウス・ワールド・スポーツ・アワード2020」。その会場に各スポーツ界のレジェンドたちが集まった。そのなかの一人で、同アワードのアカデミーメンバーである、プジョル氏に話を聞いた。 イニエスタ、ビジャから日の情報を伝え聞くプジョル 2014年に現役を退くまで、バルセロナ一筋を貫いたカルレス・プジョル。フットボールはエンターテインメントであると同時にビジネスであり、誰かが移籍すれば金銭が発生する以上、一度も他クラブを経験しないのはとても難しいことだ。プジョルの場合は95年に下部組織に加入して以降、バルサCからトップまでバルセロナの一員であり続けた。 現役時代、プジョルとともに戦ったアンドレス・イニエスタ(ヴィッセル神戸)やダビド・ビジャ、ライバルであり代表のチームメートだったフェルナンド・トーレスは日に渡ってプレーした。プジョルは彼らから日での

    プジョルも久保建英に熱視線。「タケはスペインでも注目の選手だ」
  • フィーゴが久保に太鼓判。「レアルでプレーするチャンスが必ず来る」

    2月中旬に開催された世界的スポーツアワード「ローレウス・ワールド・スポーツ・アワード2020」。その会場に各スポーツ界のレジェンドたちが集まった。今回はそのなかの一人で、同アワードのアカデミーメンバーである、ルイス・フィーゴ氏に話を聞いた。 「久保にはフィジカルの強化が必要」と説くフィーゴ ルイス・フィーゴといえば親日家として知られており、かつてはバルセロナで日レストランを共同経営していたことが有名だ。 今回のインタビューでは冒頭から「僕は日が大好きなんだ。日語を話すのも大好き、だから英語で質問してくれ」と小さなボケで笑いをとり、場の雰囲気を和ませた。機材のセッティングをしながら「長友佑都とは今でも連絡を取ったりするの?」と聞くと「そうだね、ナガトモとも仲は良いけど、連絡を取るのは中田(英寿)だね。彼とはこの間少し話をしたところなんだ」と自ら明かしてくれた。 そうした、いわばわかり

    フィーゴが久保に太鼓判。「レアルでプレーするチャンスが必ず来る」
  • 久保建英がバルサ戦で証明。グリーズマンと代わってもやれる

    杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke カンプノウで行なわれたスペインリーグ第16節、バルセロナ対マジョルカは、5-2でバルサの勝利に終わったが、内容にはスコア以上の開きがあった。相手が弱いのでなんとも言えないが、バルサのサッカーは徐々によくなっていることは確かなようだ。チャンピオンズリーグ(CL)でも優勝を狙えそうな上昇ムードが出てきた。 アヤックスから加入したフレンキー・デ・ヨング、ようやくスタメン復帰を果たしたイヴァン・ラキティッチ、そしてセルヒオ・ブスケツの3人で組む中盤がなによりよかった。立ち上がりから、前線の3人(左からアントワーヌ・グリーズマン、ルイス・スアレス、リオネル・メッシ)の活躍を促すようなリズム感あるパス回しでゲームをコントロール。ボールロストが多いマジョルカの中盤と格の違い

    久保建英がバルサ戦で証明。グリーズマンと代わってもやれる
  • 井上尚弥の世界戦略シナリオを予想。「禁断カード」など次戦の相手は?

    11月7日、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)のバンタム級決勝で井上尚弥(大橋ジム)がノニト・ドネア(フィリピン)を激闘の末に下した直後、井上とトップランク社との複数年契約が発表された。世界最大級のプロモーターの力を借り、日が生んだ"モンスター"は格的にアメリカ進出を開始する。まだ26歳の王者の前には、無限の可能性が広がっている。 WBSS決勝の翌日、世界地図のアメリカを指さして撮影に応じた井上 今後、井上はどんな相手と戦っていくことになるのか。今回は来春以降に激突する可能性があるボクサーをピックアップし、"世界戦略"のシナリオを予想してみたい。 【対立王者】 ・WBC王者 ノルディ・ウバーリ(フランス/33歳/17戦全勝(12KO)) ・WBO王者 ゾラニ・テテ(南アフリカ/31歳/28勝(21KO)3敗) WBA、IBFのタイトルを保持する井上がもっとも期待されて

    井上尚弥の世界戦略シナリオを予想。「禁断カード」など次戦の相手は?
  • 吉田麻也は「南野拓実の可能性」「久保建英の語学力」にも注目

    サウサンプトンの吉田麻也が公式戦3試合連続で先発出場を果たした。 10月6日に行なわれたプレミアリーグ第8節のチェルシー戦で、4-3-3の左CBとして先発。開幕当初はレギュラーの座から離れていたが、リーグカップ3回戦のポーツマス戦(9月24日)、プレミアリーグ第7節のトッテナム・ホットスパー戦(9月28日)、そして今回のチェルシー戦と、秋口に入ってからスターティングメンバーに名を連ねるようになった。 チェルシー戦に先発出場した吉田麻也 だが、チームは若手の成長著しいチェルシー相手に失点の山を築いた。前半40分までに3点を奪われると、試合終了間際に追加点を許して1-4の敗戦──。 吉田は「失点の仕方がチープ(安易)すぎる。接戦というか、もっと競り合った試合をしていかなければ」と嘆き、プレミアリーグ2試合連続の先発出場にも「チームとして2連敗していますから、そうなると苦しい。代表戦から帰って来

    吉田麻也は「南野拓実の可能性」「久保建英の語学力」にも注目
  • 攻守に消極的なジュビロ磐田。2度目のJ2降格はもはや免れないか

    かつてはJ1で3度の優勝を成し遂げながら、2014年にJ2降格の地獄を見たジュビロ磐田。2016年には、黄金期の強さを取り戻さんと、J1復帰を果たした。 だが、それから3年。磐田は再び栄光を手にするどころか、2度目のJ2降格がもはや不可避なものとなりつつある。 J1第21節以降、最下位に沈む磐田は、第27節の大分トリニータ戦で2-1と勝利し、連敗を3でストップ。8試合ぶりの勝ち点3を手にした。J2降格圏脱出へ向け、ようやく差した光明だった。 しかし、勢いは続かなかった。 続く第28節、磐田は横浜F・マリノスに0-2で敗れ、今季初の連勝はならず。しかも残留争いのライバル、16位のサガン鳥栖、17位の松山雅がそろって勝利。これにより、鳥栖との勝ち点差は10、松との差も7まで広がった。 横浜F・マリノスに敗れて、がっくりと肩を落とすジュビロ磐田「これからの試合が重要になる。勝利以外に目指すも

    攻守に消極的なジュビロ磐田。2度目のJ2降格はもはや免れないか
  • 井上尚弥に最大級の賛辞を贈るドネア。それでも「多くの欠点がある」

    "運命の一戦"が間近に迫っている。 ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級の決勝戦、井上尚弥(大橋ジム)vsノニト・ドネア(フィリピン)戦が、11月7日にさいたまスーパーアリーナで行なわれる。WBA、IBF世界バンタム級タイトルもかかった一戦は、日ボクシング史上最大級のファイトとして注目度が高まっている。 試合まで2カ月を切った9月14日。ラスベガスにいるドネアを訪ね、じっくりと話をきいた。5階級を制し、軽量級を代表する男にとっても、今回のタイトル戦が極めて重要な戦いであることは間違いない。かつて、井上の憧れでもあったスーパースターは、何を思って"アジアでのメガファイト"に臨むのか。 WBSS決勝の記者会見に臨んだ井上(左)とドネア(右)――8月26日に都内で行なわれた井上戦の記者会見にあなたも出席されましたが、これまでも何度か日を訪れているそうですね。今回の滞

    井上尚弥に最大級の賛辞を贈るドネア。それでも「多くの欠点がある」
  • なぜ久保建英はこれほど早くレアルで適応できているのか?

    レアル・マドリードに入団後、北米ツアーに参加した久保建英は、着実に試合出場時間を重ねている。 バイエルン戦では、鮮烈なスルーパスで、色眼鏡で見ていた感もあるファンのど肝を抜いた。タイミングをずらして2人を置き去りにするドリブルも出色だった。3-7で大敗したアトレティコ・マドリード戦でも、短い時間の出場ながら、目覚ましいシュートでチャンスを広げた。 「このチームに何年もいる選手のようだ」 レアル・マドリードのジネディーヌ・ジダン監督が久保建英に対して送ったメッセージは、最高の賛辞と言えるだろう。現状での最大の評価であるのと同時に、将来の可能性を示唆している。 アトレティコ・マドリード戦に62分から出場した久保建英 なぜ久保はこれほどまでに早く世界王者クラブで適応できているのか。 「語学力を含めたコミュニケーション能力」が頼もしい味方になっているのは、間違いないだろう。 久保のスペイン語の能力

    なぜ久保建英はこれほど早くレアルで適応できているのか?
  • 久保建英に想定以上の好評価。現地記者が明かすレアルの内部事情

    ミゲル・アンヘル・ララ(スペイン紙『マルカ』記者)●文 text by Miguel Angel Lara)江間慎一郎●翻訳 translation by Ema Shinichiro 久保建英がレアル・マドリードでその名を刻み始めた。それは抽象的でも、具体的でもある。たとえば、彼はクラブスタッフやトップチームの面々にクボと呼ばれることを嫌い、その呼び名をタケに統一しようとしている。カナダ・モントリオールでの1週間余りの合宿で、この若きサムライは純然たる才能と、意思の強さを早々に誇示しているのだ。 久保をスペイン1部の他チームへレンタルし、鍛える案が出ている photo by Getty Images バルセロナが久保を再獲得し損なった責任の在り処を探しているのを横目に、レアル・マドリードの久保にかける期待はさらに膨れ上がっており、それは彼の将来に関する議論すらも呼び起こしている。久保は当

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  • 名波浩監督の辞任に思う。クラブ間の資金力格差と長期政権の難しさ

    福田正博 フットボール原論 ■ジュビロ磐田の名波浩監督が、6月30日の川崎フロンターレ戦(1-3で敗戦)後に3勝5分9敗で最下位という成績不振の責任をとって辞任した。後任には、鈴木秀人ヘッドコーチの昇格が決まった。今回の監督交代をふまえて、元日本代表の福田正博氏がプロサッカークラブの指揮官を務めることの難しさを考察した。 2014年から磐田を率いて6年目で退任した名波浩監督 名波監督の退任劇はクラブ間の資金力格差や、長くチームを率いることの難しさについて考えさせられた。 名波体制が誕生したのは、2014年9月末。前年のJ1で17位になってJ2を戦っていたジュビロ磐田は、『J2優勝』と『J1昇格』を目標に掲げて、2014年シーズンからペリクレス・シャムスカ氏を監督に招へい。しかし、シーズン終盤の順位が自動昇格圏外などを理由に契約を解除し、チームの指揮は名波監督に託された。 磐田はこのシーズン

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  • 中島翔哉が1年で激変した理由。社長直談判で実現したポルトガル移籍 |サッカー代表|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva

    小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 岸勉●写真 photo by Kishimoto Tsutomu ロシアW杯ベルギー戦の先発メンバーは11人中、10人の選手が欧州組だった。 もちろん、たとえ海を渡っても定位置をつかむことがなければ、力を見せることはできない。しかし、環境に順応し、外国人選手として活躍し続ける選手は、それだけ成熟している。長谷部誠のように、臨機応変の戦いをし、怯むことがない。乾貴士のように、身につけた剛直さで持ち前の技を出し切れる。戦い手として練達するのだ。 10月16日、日本代表は埼玉スタジアムで世界の強豪、ウルグアイを真っ向勝負で寄り切った。この夜も、欧州で格闘する日々を過ごす選手たちが違いを示した。 「(日の)選手たちが、ウルグアイの選手たちと同じ目線で戦っていた」 森保一監督が試合後に語っているように、若い選手たちは少しも臆すること

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  • 勝因は平均171cmトリオの躍動。日本の強みを再確認したウルグアイ戦|サッカー代表|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva

    杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Etsuo Hara/Getty Images 認識を新たにしたのは南野拓実(ザルツブルク)だ。これまでは、ディフェンダーを背にボールを受けるプレーが苦手のように見えた。身体が前を向いた状態でないと好プレーは期待できない。かといって、サイドに適性があるようにも見えない。使い方が難しい選手に見えたのだが、青山敏弘(サンフレッチェ広島)の縦パスを、マーカーを背にしながらボールを受け、反転してシュートを決めたパナマ戦に続き、ウルグアイ戦でも同様な形からゴールを決めた。 前半10分、中島翔哉(ポルティモネンセ)のスルーパスを中央で受けると、時計と反対回りに即反転。右足でゴールを叩き込んでいる。 ウルグアイのセールスポイントは、ディエゴ・ゴディン(アトレティコ・マドリード)が真ん中を締める固い守備だ。そこを開始早々、正

    勝因は平均171cmトリオの躍動。日本の強みを再確認したウルグアイ戦|サッカー代表|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva
  • 勝因は平均171cmトリオの躍動。日本の強みを再確認したウルグアイ戦|サッカー代表|集英社のスポーツ総合雑誌 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva

    杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Etsuo Hara/Getty Images ウルグアイ戦で2点目を決めた大迫勇也に駆け寄る長友佑都、中島翔哉ら ウルグアイ戦はテンションの高い試合だった。日選手の出来も全体的によかった。 選手を代えにくい試合だったことは事実である。しかし、これは交代選手枠6人で争われるテストマッチだ。2人しかメンバー交代を行なわなかった森保監督に、まず異議を唱えたい。 テレビではアナウンサーが、「アジアカップを見据えた戦いか」などと、そんな森保采配を擁護する実況をしていたそうだが、その行為は保身そのものだ。結果がほしくなった監督のエゴ。器の小ささを示す典型的な例である。これを肯定しては、この国のサッカーは成熟していかない。 6人代えられるのに2人しか代えなかった森保監督と、6人すべて代えたオスカール・タバレス監督。結果

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  • イニエスタとプレーすると選手は思う「自分は何もわかっていなかった」

    小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 西村尚己/アフロスポーツ●写真 photo by AFLO SPORTS 「イニエスタがいたら、もっと点、入ってた?」 8月1日、大阪。キンチョウスタジアムでは試合後、子供が父親らしき男性を見上げながら聞いていた。父は苦笑するしかない様子だった。親子はきっと、アンドレス・イニエスタ目当てに試合に訪れたのだろう。 この夜、セレッソ大阪対ヴィッセル神戸の試合チケットは完売。世界最高の選手、神戸のMFイニエスタを見ようと、チケットはプラチナ化していたという。ところが、肝心のイニエスタは、柏レイソル戦後に「家族を連れて戻ってくる」と、一時帰国した。 試合は、酷暑だったこともあってペースが上がり切らず、それぞれオウンゴールで1-1の痛み分けという結果に終わっている。 Jリーグ第19節、セレッソ大阪と引き分けたヴィッセル神戸「肩すかし」

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