右側からも左側からも ーー『「戦前」の正体』が非常によく売れていることを受けまして、今回は辻田さんのインタビューをお届けします。早速ですが、読者の方からの反応はいかがでしたか。 いつも私の本を買ってくださる方々の反応ももちろんあるのですが、普段は読者層にいないようなタイプの人まで、いろいろな反応がありました。今は右とか左とか、すごくわかりやすく分かれていて、右の人たちは戦前を全肯定し、左の人たちは全否定するという感じです。 しかしそうではなくて右も左も「戦前の日本」というものを教養としてある程度知っておかなければならない。この本はそういった趣旨の本です。この意図がよく届いたのかどうなのか、わりと右側からも左側からも反応があるというのが、ちょっとした感触としては面白いなと思っていますね。 ーー そもそもどういったことがきっかけで執筆するに至ったのか。この企画の経緯などをお聞かせいただけたらと