著作権保護期間を今より20年延長すると「損」なのか「得」なのか――。 日本の著作権法では、著作権保護期間は著作者の死後50年だが、これを70年に延長しようという動きが権利者団体などから起きており、文化庁文化審議会著作権分科会の「過去の著作物の保護と利用に関する小委員会」でも延長の是非について議論が始まっている。 延長賛成派が挙げる理由は「欧米は70年だからそれに合わせるべき」「保護期間が延びれば創作意欲が高まって文化が発展する」「50年は、制定当時の平均寿命から決まったもの。寿命が延びた今は70年に延ばすべき」――などだ。 これに対して延長反対派は「保護期間が延びても現役世代の創作意欲は高まらない」「延長されればパブリックドメイン化するまでさらに20年待たなくてはならず、2次利用・2次創作を阻害して文化の発展にマイナス影響を与える」などと反論してきた。 延長賛成派・反対派はこれまで、シンポ
『ハリーポッターとハイキングドラゴン』『ハリーポッターと中華帝国』『ハリーポッターと若い英雄たち』『ハリーポッターと大きな煙突』-。世界的に人気の子供向けファンタジー小説『ハリーポッター』の無許可の独自バージョンが中国で増殖している。 本当に懲りない中国人だ。1日付米ニューヨークタイムズは、「偽物天国」の中国でハリーポッターを模倣した本やインターネット小説が洪水のように広がっていると国際面の主要記事で報じた。 中国のハリーポッターファンは先月21日、全世界でフィーバーを巻き起こした完結編の『ハリー・ポッターと死の秘宝』の発売を待つ必要はなかった。10日も前に無許可バージョンが発売されていたからだ。 ただし、内容はオリジナル版とは全く無関係。ハリーポッターと主要な登場人物は出てくるが、いずれも中国の偽作家が貧弱な想像力を基に書いたものだ。 問題は偽物シリーズが中国の読者たちに人気を集
7月13日の各社報道には、「コピーワンス、9回までOKに」の文字が躍った。前日開かれた情報通信審議会が開催する「デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会」で、この方針が打ち出されたからである(関連記事)。当然ネットでも大きな反響を呼んでいるわけだが、ちょっと待ってほしい。これは何も、これで決まったというわけではないのだ。 これからさらにこの主査提案を「第4次中間答申」へ正式にまとめ、情報通信政策部会で答申することになる。この検討委員会は総務大臣の諮問機関であるから、総務大臣に「こうしたらどうか」と進言できる、という意味である。 以前からこの検討委員会で、コピーワンス規制緩和の方向性として、「n回限定で1世代のみコピー可」という方針は出ていた。そのnの数字をいくつにするかで、3回とか4回といった話が出ていたのである。 そこから考えれば、この委員会の主査である慶応義塾大学の村井純氏
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