性暴力救援センター大阪「SACHICO」では、性暴力被害者に聞き取りをした上で、検査や証拠採取などを行う。緊急避妊のタイムリミットは72時間だが、被害直後には冷静に状況を判断し病院や警察に駆け込むことは極めて難しい=大阪府松原市のSACHICO(写真はイメージ) まだ幼さの残る少女が、性暴力救援センター大阪「SACHICO」(大阪府松原市)に相談に訪れた。見れば、おなかが小さく膨らんでいる。妊娠7カ月。腹痛で近所の医院を受診したときに妊娠を指摘され、初めて気付いた。原因は数カ月前に受けた強姦(ごうかん)被害。少女はまだ中学生だった。 SACHICOには平成22年4月の開所以来、2年間で強姦被害に遭った女性144人が治療や相談に訪れている。そしてその15・3%にあたる22人が望まない妊娠をしていた。多くは中絶を選ぶが、十代の少女は妊娠という体の変化に気付きにくく、判明時には、母体保護法で中絶