ラッド外相 【キャンベラ=塚本和人】オーストラリアのラッド外相が9日、首都キャンベラで朝日新聞記者との単独会見に応じた。豪州が米国などとともに交渉を進める環太平洋パートナーシップ協定(TPP)をめぐり、「巨大な経済力を持つ日本が世界に開かれることは世界にとって素晴らしいことだ」と述べ、日本の交渉参加を歓迎する考えを示した。 例外なき関税撤廃が原則のTPPは、13日から横浜で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の焦点のひとつ。ラッド氏はTPPを「自由貿易に対する高い基準があり、APECのほぼ半数が交渉に参加するなど、未来のためにとても良い連合体だ」と評価した。 一方、東シナ海の尖閣諸島の領有権をめぐって悪化した日中関係について「東アジアの平和と安定は、米中、日中関係という二大命題にかかっており、我々はふたつの関係の安定をともに支持する」と説明。先月末から今月初めにかけて