米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題で、日米両政府は22日、移設先を同県名護市の辺野古周辺と明記する一方、基地負担軽減策として普天間の海兵隊の訓練を県外に移すことを柱とする共同声明案で大筋合意した。 22日に開かれた岡田克也外相とルース駐日米大使の会談で、声明に盛り込むことで一致。その後、鳩山由紀夫首相にも報告された。 首相は23日に沖縄県を訪問し、仲井真弘多(なかいま・ひろかず)知事らに概要を説明する。28日には記者会見し、両国の外務・防衛担当4閣僚(2プラス2)の共同声明として正式に発表する。 複数の日米両政府関係者によると、共同声明では、移設先として「辺野古周辺」を明記。一方、辺野古沿岸部を埋め立てる現行案を前提に進められてきた環境影響評価(アセスメント)のやり直しはしない方針を盛り込み、2014年に移設を終えるとする現計画が大幅に遅れないようにすることも確認する。
<検証> オキナワになぜ米海兵隊が必要なのか--。米軍高官が「抑止力」以上の「主たる理由」を日本側へ新たに伝えてきていることが関係者らの証言で明らかになった。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題の迷走は結果として米軍の「本音」を引き出し、鳩山政権の掲げる「対等な日米関係」を築く一歩になるのだろうか。(3面に「転換期の安保2010」) ◇「崩壊時の除去、最重要任務」日本側に伝達 東京・赤坂の米国大使館。2月17日午前、日米の防衛当局幹部による会合がひそかに開かれた。呼びかけたのは来日中の米太平洋海兵隊(司令部ハワイ)のキース・スタルダー司令官。アジア太平洋に展開する海兵隊の最高指揮官である。 日本側から西原正・前防衛大学校長ほか研究者数人。防衛省陸上幕僚監部の番匠幸一郎・防衛部長と統合幕僚監部の磯部晃一・防衛計画部長も同席した。 日本滞在中の司令官は多忙を極めた。合間を縫うように招集
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