アジア経済は、生産年齢人口が従属人口比で高まる「人口ボーナス」を追い風に高成長を続けている。ところが、少子高齢化の波はアジアにも押し寄せている。 アジア諸国が日本のように人口減少に転じるのは、早い国でも25~30年先のことであるが、中国やシンガポール、タイでは全人口に占める生産年齢人口の割合が2010年頃をピークに低下に向かう見込みであり、「人口ボーナス」は終焉に近づいている。 アジア経済は世界経済のエンジンとして今後も持続的な拡大が見込まれるものの、人口動態からみると転機に差し掛かりつつあるといえる。 人口ボーナスが成長の追い風に アジア経済は持続的な成長により世界経済における存在感が高まっている。国際通貨基金(IMF)によると、世界経済に占めるアジアのシェアは90年の7.3%から2008年には14.8%と18年間で倍増した。 アジア経済が拡大してきた一因として、生産年齢人口の増加率が高
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