根っこのところがライトノベルそのものという感じがするので、奇才とまで呼ぶにはちょっと。でもまあ、細かいところで、いいセンスしてるなあと感じさせるものはある。『樹海人魚』というタイトルもなかなか良いしね。次作も出たら買ってみるつもり。 樹海人魚 (ガガガ文庫) 作者: 中村九郎,羽戸らみ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2007/05/24メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 60回この商品を含むブログ (68件) を見る 「ミツオ、世の中が等しく公平でないと気づいたり、倫理観を脇に捨て歩くひとが多いことに気づくのは、辛いことであります。何を信じればいいかわからなくなり、何も信じられなくなるかもしれないであります。それでも――」 霙は無邪気に笑う。 「自分はミツオを信じるであります」 ミツオは、頭を撫でられるより、キスされるより気恥ずかしさを覚えた。 困って俯いたが、頭を上げて、吹き出