アリ幼虫食のクモは、アリ幼虫を食べることでアリに擬態していた！？ - やりたいことはいろいろあれど好蟻性昆虫と化学擬態 アリなどの社会性昆虫のワーカーは、コロニー内に侵入した身内でないものを攻撃して排除しようとする。身内の識別には、コロニーの臭いというべき化学物質が用いられている。自分たちのにおいと異なるものが侵入してくると、それらを認識して攻撃を加えるのである。 しかし、アリの巣内には多くの他のアリではない動物たちが生息している。これらの中には形態，化学，行動的擬態することでコロニーに侵入し、アリ巣内で安全に暮らしたり、アリから餌を頂いたりして、アリを捕食するものまで存在する。こういった動物たちを好蟻性動物（Myrmecophiles）、または蟻客と呼ぶ。*1こういった好蟻性動物たちの化学擬態には、アリの表皮に分泌されている炭化水素成分（cuticular hydrocarbon: 以下CHCと略す）が特に重要であると考えられている。 ホストとなるアリのCHCを得るには 1. ホスト
