エロスとタナトス ノーマン・ブラウン 竹内書店 1970 Norman O. Brown Life Against Death 1959 [訳]秋山さと子 生きる情動と死の衝動。 生のエロスと死のタナトス。 この二つは何としても切り離せない。 二つの発現を少しずつ瞬間のほうに縮めていけば、 エロスとタナトスは表裏一体になる。 それをフロイトは「無意識」にとじこめた。 この二つは、その本来の姿のまま取り出してはまずいのか。 どうすれば「文化」になっていけるのか。 名著として鳴るノーマン・ブラウンの本書は、 ここに博覧強記をもってその可能性を開示した ぼくが身近で知るかぎり、「エロスとタナトス」という言葉が大好きで、このツーピースをやたらに連発するのはアラーキーこと荒木経惟である。「ぼくの写真はエロスとタナトスを撮ってるからね」「ほらこの花がさ、エロスとタナトスの裏返しなんだよ」「やっぱりエロ