実際の労働時間にかかわらず一定の時間働いたとみなす「裁量労働制」の対象拡大を巡る国の議論が大詰めを迎えている。経営側は「制度の満足度は高い」として拡大を求める一方、適用者の1割近くが「過労死ライン」の労働時間に達するなど運用面の危うさから慎重論は強い。裁量制で働いた当事者は「働かせ放題にできる制度では、もう働きたくない」と話した。(畑間香織)
![残業月80時間以上なのに手取り20万円…危うい「裁量労働制」の実態 国の審議会が適用対象の拡大を議論:東京新聞 TOKYO Web](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/fb0a28717d2b0609987dd8fb42b0a9c71b22259d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fstatic.tokyo-np.co.jp%2Fimage%2Farticle%2Fsize1%2F2%2Fe%2F6%2Ff%2F2e6fb98bce7590e5489c87d21c39e420_1.jpg)
安倍晋三首相は14日午前、衆院予算委員会の集中審議で、裁量労働制に関する1月29日の答弁を撤回した。首相が答弁の根拠にした厚生労働省の2013年度の調査に不自然な点があると野党が追及していた。自民党の江渡聡徳元防衛相が「調査を一度、白紙に戻したらどうか」とただしたのに対し、首相は「引き続き精査が必要なデータを基に行った私の答弁は撤回するとともに、おわびしたい」と述べた。 首相は1月29日の衆院予算委で、働き方改革関連法案による裁量労働制の対象拡大の意義を説明した際、「厚労省の調査によれば、裁量労働制で働く人の労働時間の長さは、平均的な人で比べれば一般労働者よりも短いというデータもある」と述べた。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く