「自分」の考え方や話し方を人工知能(AI)に覚え込ませ、「自分」そっくりのロボットを作る。そんな商品が注目されている。死後でも、家族や友人が好きな時に「自分」を取り出し、声を聞いたり、話したりすることができる。その光と影とは。 パパやママとそっくりの声で、世界や日本の童話を読み聞かせてくれる――。玩具会社タカラトミーは昨年、AIを使った読み聞かせスピーカー「coemo(コエモ)」の販売を始めた。 例えば、読み聞かせの声を親の声にしたい場合、親は事前に、「一人分が350ドルになります」などと言った例文を15分程度、アプリを通してAIに覚え込ませる。すると、コエモは親が読んだことがない昔話や童話を、親の声色やしゃべり方の特徴を反映して、子どもに読み聞かせてくれる。 開発した同社の五島安芸子さんによると、「子どもに話しかけるような明るい声で録音するのがポイント」という。コエモが読み聞かせる物語は