国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点(井辺時雄所長)の研究用温室で、去る20日から果物の魔王と言われるドリアンが開花した。国内での開花は数例しかなく、県内では初めて。 同拠点の米本仁巳生産環境分野長らが、授粉作業を行っており、国内初の着果、収穫が期待されている。 ドリアンは、パンヤ科の果樹で、樹高は20―30メートルに達する常緑高木。果実は重さが5キロを超え、果皮に固い刺がたくさんあり、熟すると独特の臭いを発することから「果物の魔王」と呼ばれる。 今回、開花したドリアンは、3年前に接ぎ木し80リットル鉢に植えられた木で、鉢植え20本中、2本で開花した。 去る2月―3月ごろに水を切り、乾燥ストレスを与えたことで花芽が誘導されたと考えられている。 ドリアンは、最低気温が10度を下回るベトナム高地でも栽培されており、石垣島でも台風被害を防げれば、無加温で栽培できる可能性を示している。 同