昨年7月の参院選広島選挙区を巡る買収事件で、公選法違反(買収、事前運動)罪に問われた元法相の衆院議員河井克行被告(57)の公判が25日、東京地裁で開かれた。証人として出廷した元広島県議(81)が、選挙戦の演説会場でトイレに入ると、突然現れた元法相から無言で現金入り封筒を渡されたと説明した。 証言によると、元県議は昨年7月、元法相の妻で参院議員の案里被告(47)=同法違反罪で公判中=の陣営の演説会に出席。トイレで小便器の前に立つと、上着のポケットに突然封筒が入れられ、横に元法相がいた。会話はせず、元法相はすぐトイレを出た。現金は30万円だった。