「日本辺境論」での2010年度新書大賞受賞など、第一線で活躍する論者・内田樹のマンガ論集「街場のマンガ論」が、小学館クリエイティブから発売された。 「街場のマンガ論」は、ブログ「内田樹の研究室」のテキストを中心に、これまで各媒体で内田が綴ったマンガ論をまとめたもの。「バガボンド」から教育の本質を見出す「井上雄彦論」からはじまり、言語論からマンガを語る「マンガと日本語」や「少女マンガ論」「オタク論・ボーイズラブ論」「宮崎駿論」など切り口は様々。養老孟司との対談「戦後漫画家論 戦後漫画は手塚治虫から始まった」も収録している。 「エースをねらえ!」から「天然コケッコー」「動物のお医者さん」「風と木の詩」「今日から俺は!!」など、マンガ読みとして幅広いジャンルを横断する内田が、マンガから学んだこととは。単なる作品論に留まらず、文化論・文明論を展開させる様は内田ならでは。既存のマンガ論に一石を投じる