あの晩の華やかな記者発表は、一体何だったのだろう。 巻き髪の若き研究者が、「誰も信じてくれなかった。今日、一日だけがんばろう。そう思ってやってきました」と語った姿には、嘘はなかった。多分、その気持ちに嘘はなかったんだと思う。 だが、結果は捏造。「研究者としての未熟さだけに帰することのできるものではない」として、捏造を認めた。 確かに決してやってはいけないことを、小保方さんはやってしまったのかもしれない。でも、彼女はここまで、人非人扱いされるほどの罪を犯したのだろうか? いや、言い方を変えよう。小保方さんは入ってはいけない領域に手を出した。それは紛れもない事実だ。だが、どうにもスッキリしないです。もし、彼女がトークンとしての”女性”じゃなかったら……、そんな思いが消えないのである。 トークンとは、「目につきやすいもの、目立つもの」を意味し、少数派やマイノリティはトークンになりやすい。トークン