【ワシントン=鵜飼啓】米紙ウォールストリート・ジャーナルは21日、国防総省のコンピューターが何者かに侵入され、次世代型の統合攻撃戦闘機(JSF)F35の設計情報などが盗まれていたと報じた。核心の情報には被害はなかったが、F35の攻撃への防御力を高めるのに利用される可能性があるという。 同紙は前当局者の話として、侵入元は中国である可能性が高いと指摘している。盗まれたのは設計のほか、電気系統に関する数テラバイトの情報だという。操縦装置やセンサーなどの重要な情報は、インターネットに接続されていないコンピューターに保存されているため無事だった。 ゲーツ国防長官は今月発表した予算削減策の中で、最新鋭戦闘機F22の生産を打ち切り、より小型で対地攻撃能力の高いF35の導入を加速させる考えを示していた。