ブックマーク / ameblo.jp/asa1021bun (3)

  • 『中村屋との思い出 要』

    歌舞伎の役者さんと言うのは、小道具に大変デリケートな人が多いようで、今日要をしめて欲しいと言い出す人がよくいる。 ある時の事、中村屋から電話があり、「今日要をしめに来て欲しい」というのである。 その時の中村屋は確か京都の南座に出演中のはずだと思っていたので、「えっ、何処へ行けばいいの?」と聞くと、平然と「南座」と云う。 僕は頭の中で、「今日の予定」「京都まで」「中啓の要」「宿」などいろんな言葉がぐるぐる回った。 尚且つ中村屋の言葉は続いた。 「職人らしく着てね」 こうなりゃトコトン注文通りで行こうと決めた。 「了解」 僕は道具袋に、要打ちに必要な道具と要の材料を、万が一の場合まで想定しいろいろ詰めた。 そして今日の予定をキャンセルすると、職人らしい仕事着に着替え、楽屋を汚さないように敷物として大きめな風呂敷まで用意し、麻裏草履を突っ掛けると新幹線に飛び乗った。 仕事を済ませたらすぐに新幹線

    mituhime
    mituhime 2010/01/20
    期待?に充分応えた職人気質もステキですね。RT @haruki_xxx 先日postした話 http://bit.ly/83nJxj の前にこんな記事があったとは…
  • 『黒子が店にやってきた』

    今月の歌舞伎座で、勘三郎の道成寺が評判をとっている。 今日その道成寺の中啓という扇が仲見世に届けられた。 数年前に私が納めた扇子であり、要をしめてほしいと言うのだ。 そして中村屋一門のいてう君が浅草歌舞伎の楽屋から黒子の衣装のまま、その中啓を持って店に来た。 腰には頭巾も挟まれたままで、大変珍しい目立つ衣装なのに、参詣客でいっぱいの仲見世では芝居の中の黒子同様、誰の目にもついていなかったようだ。 いてう君は歌舞伎座と浅草の掛け持ちであったようだが、昼が浅草でその後歌舞伎座に行くのでこんな事が出来たわけだが、浅草の町でいつも歌舞伎が行われていれば、こんな風景も日常的に見られるようになり、まさに江戸の芝居町という風情になるのだろう。 僕はすぐに要をしめ、次の幕間に黒子の衣装で再び修理が出来上がった扇子を引き取りに来た、いてう君の後姿が江戸時代からのお使いのようで、なんだかうれしかった。 今晩の

    mituhime
    mituhime 2010/01/18
    歌舞伎座建て替え中、浅草歌舞伎が正月以外にも増えればいいなぁー。そうしたら、黒子さんに街で会える⁈ RT @haruki_xxx 今日の道成寺、こんな裏話が密かにあったとは。後で知ってもなんか嬉しい。
  • | 荒井修のブログ

    mituhime
    mituhime 2009/06/16
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