心に太陽を持て。 あらしが ふこうと、 ふぶきが こようと、 天には黒くも、 地には争いが絶えなかろうと、 いつも、心に太陽を持て。 くちびるに歌を持て、 軽く、ほがらかに。 自分のつとめ、 自分のくらしに、 よしや苦労が絶えなかろうと、 いつも、くちびるに歌を持て。 苦しんでいる人、 なやんでいる人には、 こう、はげましてやろう。 「勇気を失うな。 くちびるに歌を持て。 心に太陽を持て。」 くちびるに歌を持て イギリスの北部の海で、深い霧のために、一そうの船が大型船と衝突し沈没しました。 まっ暗な嵐の夜の海の中に、多くの乗客や船員が投げ出されてしまいます。 救助は難航しました。 冷たい海で救助を待ち、ただひとり暗い波の間に浮かんでいた男がいました。 男は疲れはて、もはや長くは泳いでいられないような気がしました。 死にたくないと、助けを呼びましたが、救助のボートはやってきません。 さっきま