聞こえぬ声 豪華絢爛な洋館に招待されたブラックジャックとピノコ。人の良さそうな夫婦が二人を迎え入れる。 トイレを探していて迷子になったピノコは、屋敷の奥に鍵のかけられた部屋を見つける。好奇心からその扉をこじ開けるピノコ。そこには、なんと少年が閉じ込められていた。何を聞いても応えない彼に、ピノコはやきもきする。どうやら、彼は言葉を話すことができないらしい。 実は、先天的に声を発することができない疾患を持つ彼を、夫婦はあろうことかその部屋に押し込め、外との交流を断たせていたのだった。そのことに激昂したブラックジャックは、即座にその少年の手術をする。 手術が終わり、彼が話せるようになるには、長いリハビリが必要なことと、それには夫婦の厚い献身が不可欠であることを告げ、屋敷を後にするブラックジャック。 数年後、血の滲むようなリハビリを経て、ついにその少年は声を出せるようになった。そして、彼はついに初