前回は、管理会計において、展示会や営業名刺のデジタル化などのリードデータ取得費用を「無形固定資産」として資産計上することを提唱しました。その理由は、資産化しなければ棚卸しの対象にすらならず、存在しない資産を管理するコストを正当化するのは難しくなるからです。私はこれが、日本企業がリードデータを正しく扱わない原因の一つだと考えています。リードデータを正しく管理できないということは、データベースマーケティングが機能していないことと同義なのです。 2000年代の後半に入って、米国東海岸から 「リードジェネレーションを基点としたマーケティング」という既存概念を根底から変える概念が出てきました。これが「インバウンドマーケティング」です。 2006年にHubSpotを創業したブライアン・ハリガンとダーメッシュ・シャアが2010年に上梓した「INBOUND MARKETING」で提唱した同名の手法は「ハウ