中村俊輔のジュビロ移籍は、周囲の想像以上の成功を納めた。手探りの時期を越え、次は何を見せてくれるのだろうか。 「最後に三竿くんが倒れていたのを見て、自分の川崎戦のことを思い出した」 12月2日、2017年Jリーグ最終節磐田対鹿島はスコアレスドローに終わった。優勝をかけた鹿島がそれを逃した瞬間のことを、中村俊輔がそう振り返った。2013年、キャプテンとして横浜を率いた自身もまた、今年の鹿島同様に、勝てば優勝というホームでの試合に勝てず、最終節でタイトルを掴み損ねている。 「優勝の瞬間を見ようとたくさんの人でスタジアムがいっぱいになって、ホームなのにいつもと違う雰囲気のなかで、僕らは新潟に負けた。次の試合(最終節)までの1週間は練習でもなんか、おかしな空気があった。ポジティブに振舞っているのに、無理をしているような雰囲気になったりして。 でも鹿島は経験豊富な人も多いから、そうはならないだろうと