およそ5000以上あるといわれる全国の第1種・第2種加盟チームのうち、2チームしか立つことのできない天皇杯決勝。第93回大会の今年は、横浜F・マリノスとサンフレッチェ広島が対戦することとなった。チーム関係者と所属選手がそうであるように、取材するわれわれにとっても『元日・国立』は、実に晴れがましい気分でこの日を迎える。元日は1年で最もおめでたい日であり、国立競技場は言うまでもなく日本サッカーの『聖地』。すなわち祝賀ムード溢れる日に、数々の伝説と記憶が刻まれてきた「聖地」に集うことは、これ以上ないくらいの高揚感をサッカーファンに喚起する。しかしそうした伝統行事も、ひとまず今大会が最後である。 周知のとおり、現在の国立競技場は2020年に開催される東京五輪のメーン会場に生まれ変わるべく、今年7月より大々的な改修工事に入る。それまでは高校選手権の準決勝と決勝、そして3月5日の日本代表の試合(対ニュ