『ゴールデンカムイ』の人気で、アイヌの文化や伝統への関心は高まっています。でも、アイヌの人々が抱える差別や生きづらさについて、思いを巡らせられている人はどれだけいるでしょうか。 アイヌへの差別の構造について考えることは、女性やLGBTQ+、障がい者など他のマイノリティ差別の理解にも繋がります。『ゴールデンカムイ』の監修にも参加している、北海道大学教授・北原モコットゥナㇱさんにアイヌの人々がどんなことに「もやもや」を感じているのか、そして無知・無理解の構造、マイノリティとマジョリティの関係性などを伺いました。 》前篇を見る 「立場の弱いマイノリティを助けなきゃ」に欠けた視点 ーーアイヌ、沖縄、LGBTQ+……マイノリティばかりが目立って勝手に「問題化」されますが、いわゆるマジョリティ側の人たちに自分たちの持つ「特権」への気づきを促す教育の必要性も感じます。 差別の心理やマジョリティ特権を研究