法人の節税として、半分損金計上できる保険への加入を検討している企業もあるでしょう。しかしよくよく考えて見たら、例えば解約返戻金を受取る時点の解約返戻率が100%の保険だとしても、いざ解約時に税金が発生すれば単なる利益の繰り延べにしかならないと思えるかもしれません。 では法人が保険に加入し、死亡保障として確保する以外、保険に加入する意味は何なのでしょう。保険が節税に役立つ仕組みを理解しておくことで、安心して加入することができます。 法人が契約する保険の役割 確かに一般的に法人が保険の契約をしただけでは、ただ利益を繰り延べているだけで節税とは言えません。法人が保険契約する上での保険の役割は、帳簿上の利益を帳簿の外の含み資産である解約返戻金に移すことです。 決算を迎える時点で利益をそのまま法人税として納税しないで、万一に備えつつも損金を作りながら解約返戻金で貯めることが法人保険の役割だと言えます