2018年9月21日のブックマーク (2件)

  • 「アートで町おこし」には“無用なもの”を排除する欲望が潜んでいる(栗原 康) | 現代新書 | 講談社(1/3)

    前編では、つねに有用性や生産性を求められる社会への気持ち悪さを語った、政治学者でアナキストの栗原康氏。後編では、その論理があらゆる場所に貫徹している現状、そしてそこから抜け出すための方法を考える。 アートで町おこしへの違和感 前編でもお話した通り、私たちの社会は、「有用性がないもの」をどんどん排除する社会になっています。 それは「地方創生」、町おこしの現場でも起こっています。アートの力で町を再生しようという試みがブームになっていますが、そのアートは、猥雑なものを排除したり、覆い隠したりしている。 例えば、東京の山谷や大阪の釜ヶ崎といった寄せ場にいる、野宿者や日雇いの「おっさん」たちは当に猥雑です。まえに山谷夏祭りというのに行ったことがあるのですが、みんなほんとうにクソみたいな酒を呑むんですよ。バケツにやっすい焼酎をドバドバ入れて、烏龍茶をテキトーに注いで、あ、これ2杯飲んだら死ぬな、と思

    「アートで町おこし」には“無用なもの”を排除する欲望が潜んでいる(栗原 康) | 現代新書 | 講談社(1/3)
  • 終わりなき「自分磨き」は、現代の奴隷労働にほかならない(栗原 康) | 現代新書 | 講談社(1/3)

    つねに何か役に立つことをしなきゃいけない、おもしろいことを言わなきゃいけない、成長し続けなければいけないーー会社でも、学校でも、SNSでも、そんな焦燥感、切迫感を抱いている人は多いのではないだろうか。その独特の感覚の底にあるものはなんなのか。『何ものにも縛られないための政治学――権力の脱構成』を上梓した、「アナキスト」栗原康氏に聞いた。(構成:伊藤達也) つねに「有用性」を求められる社会 誰かのためにならないといけない。社会にとって役に立つ人間でないといけない。会社にとって有用でなければいけない。現代社会では、誰もが絶えずそう求められています。 働いて「社会に貢献したい」と、誰かの役に立つために毎日「自分磨き」をしたり、資格を身に着けたり、休みの日にも、SNSでもみんなに受けのいいツイートをして、「いいね!」を貰おうとしたり、「インスタ映え」を狙ってみたりと。 とにかく、「役に立たなければ

    終わりなき「自分磨き」は、現代の奴隷労働にほかならない(栗原 康) | 現代新書 | 講談社(1/3)