税や社会保障による再分配制度が目詰まりを起こす中、ベーシックインカムが注目を集めています。 ただし、ベーシックインカムを実現するうえでネックとなっているのは、財源をいかにして確保するかです。増税によって捻出すれば、ベーシックインカムの意義が薄れてしまいますし、社会保障を再編することで実現すれば、個人で私的保険に加入しなければならなくなったりして、やはりその意義は薄れます。 そこで、本記事では、政府がベーシックインカムを配るのに必要な金額と同額だけ国債を発行し、しかもその国債を日銀に引き受けさせることで財源問題をクリアする仮想的な状況を考えてみます。 なお、ここで、仮想的と申しますのは、皆さまご承知の通り、財政法第5条で、日銀による国債の直接引き受けは原則禁止とされているからです。 では、なぜ、日銀による国債の直接引き受けは原則禁止なのでしょうか? その理由として、日銀は、以下のように主張し