私が子供のころ、実家の近くに小さな、素朴なパン屋さんがあり、おつかいでよく行っていました。 オーブンから湯気とともに出てくるパンに、私はいつも興奮していました。いちおしの食パンは紙でクルリと包み、店員さんがやさしく手渡してくれます。どこにでもある、白いシンプルな食パン。でも、職人さんの愛情が自然と心の中に入ってくるようでした。 あれから30年。まさか私がパン屋を始めるとは思いませんでした。 当店は大量生産でない手作りのパン屋です。 だからこそできることを大切にしたい。 冷凍生地を使用せず、毎日早朝から生地を練り上げています。 そして、地元の生産者と協力し、素材はできる限り地元の新鮮なものを使用しています。 そうしながら、毎日ひとつひとつ手作りしたパンをお客様に喜んでいただけるのが、いちばんの幸せです。 代表 上野 公之