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2010年10月6日のブックマーク (1件)

  • 三島由紀夫の絶望と陶酔

    三島由紀夫自決事件に関する朝日社説。このころの社説は、この例に限らず、口調が文芸的で、高踏な雰囲気をたたえている。 作家、三島由紀夫が東京・市谷の自衛隊で「楯の会」の会員一人とともに、割腹し、死亡した。 あまりに唐突な事件だけに、世間は強い衝撃を受けながら、その意味することを解釈しかね、戸惑っている。ある人にとっては「精神異常者の犯罪」とみるほかないし、他の人にとっては、その死に重い意味合いを持とうとするかもしれぬ。 彼は二年前、学生を会員とする民間防衛組織「楯の会」を結成し、その主宰者となった。反響民族主義を根幹とし「反共」「天皇制」「暴力是認」を旗印に掲げた。割腹の直前、自衛隊のバルコニーから隊員にばらまいた檄文にも「日人の魂の腐敗」を憤り、自衛隊に「真の日文化的、民族的伝統」の継承を夢見た、彼の年来の信念が繰り返し書かれている。 おそらく彼の行動を支配していたものは、政治的な思