これまでレストラン・カナユニについて全5回、約12,000文字、凡そ原稿用紙30枚相当を費やし私見を述べた。元原稿から削除した部分や添付写真を含めれば、安易な卒業論文程度の量にはなったと思う。しかし何時もの悪い癖で脇道に逸れ、余計な記述が散見された事も否めない。 これらを書き終えた時は、初めて南青山を訪問してから既に1ヶ月が過ぎ、私は無性にまたカナユニに行きたくなっていた。脱稿記念、未掲載メニューの写真撮影等々、自分を納得させる理由は幾らでもある。私は迷わず予約の電話を入れた。 ということで今回は出来る限り言葉による虚飾を廃し、視覚に訴えてみようと思う。 2018年4月14日夕刻、私はまたカナユニの扉を開ける。笑顔で出迎える横田誠氏に、この店一番の上席ヘ案内される。生演奏を正面に見る中央奥の席だ。 程なくして現地集合のTも到着。先ずは食前酒にシェリー、その後シャブリと「漁夫のサラダ」「エス