クリムト『旧ブルク劇場の観客席』 〈お知らせ〉いつも当ブログをお読みいただき、ありがとうございます。曲目から紹介記事にリンクする「紹介楽曲一覧」をメニューに作りましたので、ご利用いただけますと幸いです。 ボンの宮廷がなくなった‼ ボンに宮廷を置くケルン選帝侯(大司教)の給費留学生として、ウィーンでハイドンのもとに弟子入りした若きベートーヴェン。 前回まで見てきましたように、ハイドンはじめ、他の先生のところにも出入りしながら、順調に作曲技法を磨きました。 一方、ベートーヴェンのピアノ演奏はウィーンの音楽好きたちを驚かせ、ライバルの嫌がらせや、その前衛ぶりを嫌悪する保守的な批評家の論調もものともせず、人気は日増しに高まっていました。 しかし、そもそもこの留学の目的は何だったでしょう? 雇い主の選帝侯マクシミリアン・フランツは大のモーツァルトファンで、彼を宮廷楽長に招く考えもあったと言われていま