厚生労働省は25日の部会で、「よりよい医療を受けるため」だとして、2年後には現在の健康保険証を廃止して、マイナンバーカードを保険証代わりにする方針を打ち出した。「国民皆保険」の日本だから、事実上、同カードの取得が義務化されるに等しい。これまでも政府はあの手この手で同カード普及を進めてきたが、医療を受けるという国民の重要な権利を人質にするような強引なやり方でいいのか。(特別報道部・木原育子、中沢佳子)
「正直、ニュースに登場した代理人の動きを見て、『え、何が起きたの?』とすぐには理解すらできなかったのには驚きました。なかなか、こんな方法は思いつきません」 溝の口法律事務所の田畑淳弁護士がそう舌を巻くのは、山口県阿武町の「4630万円誤送金」問題で、町側の代理人となった中山修身弁護士の手腕だ。5月24日、阿武町は誤送金した金額の9割にあたる4299万円余りを「法的に確保した」と発表したが、絶望的と思われていた返金がなぜ可能になったのか。中山弁護士が放った「鬼手」を田畑弁護士が解説する。 職業柄、こういう事件が起こると、「自分が代理人だったら、どうするだろう」とは、やはり考えます。このケースも、自分でも考えてはみたが、なかなか難航しそうな回収事件で、どこからどうやって回収したのか、当初は見当もつきませんでした。 報道によると、どうやら国税徴収法の規定を準用し、決済代行業者の口座を抑えたという
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