新政権のデジタルガバメント構想の一環として、マイナンバーが日本でも再び注目を集めている。健康保険証や免許証との一体化や、銀行口座との紐づけなどを通して、国民IDとしての機能強化を目指す方向だ。 マイナンバーは、その仕組みの複雑さと不便さ、セキュリティに対する漠然とした不安、国家による監視強化への恐怖など、様々な観点と相反する国民感情が混然一体となるトピックであるため論点を整理しにくい。本稿は、このマイナンバーについて、米国の(実質的な)国民ID制度であるSSN(Social Security Number:社会保障番号)を参照点として理解を深めてみようという趣旨のテキストである。特に、国民IDのセキュリティの要衝である認証(本人確認)にフォーカスする。「マイナンバーとマイナンバーカードの違いってなに?」とか「なぜマイナンバーは他人に知られても大丈夫なの?」という素朴な疑問にも、認証における
![米国からマイナンバーを擁護する ー あるいはフラットモデルの災厄について|ミック](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/325fecbb0a40c7eb1061780e4cee4407c8d94cf6/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F39374037%2Frectangle_large_type_2_33aa33ceaeda738337473b8fb7d7db9a.png%3Ffit%3Dbounds%26quality%3D85%26width%3D1280)