MVNO(エム・ブイ・エヌ・オー)。2006年は,この四文字が通信業界の今後を占う上で極めて重要なキーワードになる。 MVNOはmobile virtual network operator(仮想移動通信事業者)のこと。NTTドコモやKDDI,ボーダフォンといった携帯電話事業者から設備を借りて,事業に参入する形態だ。携帯電話の事業者から無線ネットワークや中継網を貸してもらい,ユーザーへのサービスを提供する。設備を全く借りずに,ブランドだけを自社に付け替えるケースもある(図1)。 例えば,欧米ではリチャード・ブランソン会長が率いるヴァージン・グループがMVNOとして携帯電話を大々的に展開している。「ヴァージン」のブランドを冠する携帯電話でサービスを提供中だ。 日本では裏方のMVNO 実は日本でも現時点でMVNO,もしくはそれに準じた形態で提供しているケースは少数だがある。しかし欧米とは大きく