成長期から成熟期に向かう市場環境の変化を見越して,端末メーカー各社は手を打ち始めている。ソフトウエアの共通化によるコスト圧縮などの対応策は,一定の成果を上げている。 だが,中長期的には海外メーカーの国内進出などにより,さらなる競争の激化は必至だ。端末メーカーは国内市場で生き残るため,また海外市場に進出するため,次の一手を打つ必要がある。その際には事業者に頼らずに,独自性を打ち出した製品を開発できることが鍵になる。 国内市場は少量多品種路線に 国内市場における,ここ数年間の少量多品種化は著しい。NTTドコモ,KDDI(au),ソフトバンクモバイルの上位3事業者が販売する機種数を見れば,その傾向は一目瞭然だ。2003年度(4月~翌3月)の販売機種数は,3事業者の合計で68機種だったが,モバイル番号ポータビリティによる事業者間競争が過熱した2006年度には126機種に増加した。競争が沈静化した2