2021年8月30日のブックマーク (2件)

  • 共鳴トンネル現象で従来の100倍以上のエネルギー変換効率——レクテナを使った環境発電|fabcross

    米コロラド大学の研究チームは、電子が壁を通り抜けるのと同じような量子効果を利用して光レクテナのエネルギー変換効率を劇的に高める方法を発見した。研究成果は、5月18日付で『Nature Communications』に掲載されている。 レクテナ(rectenna)とは、rectifying antennaの略で、整流器(rectifier)とアンテナ(antenna)を組み合わせて、電磁波を直流電流に変換するデバイス。光起電力効果による太陽電池とは全く異なった原理を持つ。 一般的に電磁波を電流に変換するレクテナのうち、光の周波数帯域で動作するものを光レクテナと呼んでいる。光レクテナは理論的に、無駄になっていた排熱からエネルギーを取り出すことができる。熱源からは赤外線が放射されているからだ。しかし、その変換効率はあまりにも低いことがわかっている。問題は、熱放射を取り込むためにレクテナを非常に小

    共鳴トンネル現象で従来の100倍以上のエネルギー変換効率——レクテナを使った環境発電|fabcross
  • 「マクスウェルの悪魔」に基づく世界最速の情報エンジン、従来より性能が10倍以上も向上——「情報」を「仕事」に変換|fabcross

    カナダのサイモンフレーザー大学は、「情報」という新しい種類の燃料を利用する非常に高速なエンジンを設計したと発表した。この研究は、2021年5月18日付で『米国科学アカデミー紀要(PNAS)』に掲載された。 このエンジンは「マクスウェルのデーモン(悪魔)」と呼ばれる思考実験を実現したもの。1867年に物理学者のジェームズ・クラーク・マクスウェル氏が提唱したこの思考実験で仮想されている「デーモン」とは、気体分子の動きを観察できる架空の存在だ。 思考実験では、温度が均一である気体で満たされていて完全に密閉されている箱の中を、壁で2つに仕切り、部屋Aと部屋Bに分ける。このとき個々の気体の分子の速度は必ずしも均一ではなく、部屋を仕切る壁には開閉可能な小さな穴が空いている。デーモンは、速く動く分子のみを部屋Aから部屋Bへ、動きが遅い分子のみを部屋Bから部屋Aへと移動させるように、仕切りの穴を開閉する。

    「マクスウェルの悪魔」に基づく世界最速の情報エンジン、従来より性能が10倍以上も向上——「情報」を「仕事」に変換|fabcross