厚生年金記録の改ざん問題に関連して、社会保険庁職員が政府管掌健康保険(政管健保)の不正にも関与していたことが21日、元職員の証言で分かった。厚生年金を過去にさかのぼって脱退させる記録改ざんと同時に、同庁が所管していた政管健保からも脱退。その際に無保険状態となった中小企業の従業員が医療費を全額請求されて不正が発覚しないよう、政管健保で費用を肩代わりしていた。 同日開かれた民主党の会合で、元職員の尾崎孝雄氏が証言した。同氏は「トップも知っていた。組織的犯罪と言うしかない」としている。 【関連ニュース】 ・ 年金記録、1万1696件を訂正=申し立ての半数処理-総務省第三者委 ・ 年金改ざん確認へ戸別訪問=受給者2万人対象に-社保庁 ・ 介護保険料誤徴収160件に=15日の年金天引きで-厚労省 ・ 首相、組織的関与を指摘=年金記録改ざんで-参院予算委