東京電力福島第1原発で緊急作業に従事する東京電力社員2人の被ばく線量が限度(250ミリシーベルト)の倍以上の600ミリシーベルト超だった問題で、厚生労働省は13日、東電の簡易検査で新たに6人が限度を超えた可能性があると発表した。いずれも東電の男性社員で、最高値は内部被ばくと外部被ばくを合わせて497ミリシーベルト。現在、精密な検査を受けている。 同省によると、東日本大震災以降、6人のうち1人が3、4号機の中央制御室におり、5人は室外で電気機器や計測機器の保守に従事していた。また、この他に6人(東電社員4人、協力会社員2人)が200~250ミリシーベルトを被ばくした疑いがあり、同省は東電にこの12人を緊急作業から外すよう指示した。 東電はこれまで緊急作業に従事してきた約3700人の被ばく線量の検査を進め、13日までに約2300人分の結果を同省に報告した。【井上英介】