2010年07月23日12:24 カテゴリその他 都市国家と専制国家の「大分岐」 世界的に民主制と独裁制の「制度間競争」が激化している。冷戦が終わったころ、自由民主主義が最終的な答で歴史は終わったとフランシス・フクヤマは宣言したが、その後の歴史は逆だった。 中国は天安門事件以降、東洋的専制に回帰し、習近平は毛沢東に、プーチンはスターリンに似てきた。このように政治が経済を支配する世界=帝国は、皇帝が重税で人民を搾取したために衰退した、とウォーラーステインは考えたが、これは史実とは違う。 中国の税率は地域によって違うが、5~10%で、西洋の都市国家の30%以上よりはるかに低かった。ヨーロッパでは戦争が続いていたため、高い税のほとんどは軍備に使われたが、中国では税は灌漑などのインフラ整備に使われたので経済が発展した。 西洋では重税に対して国民が議会を組織して抵抗し、法律の制定を求めたが、中国では