秋の味覚を代表する秋サケ漁が振るわない。主産地の北海道や東北の水揚げが昨年より3割以上少ない記録的な不漁で、お歳暮商戦や台所にもじわりと影響が出ている。 2日午前6時半、北海道釧路市東部漁協に、この日水揚げされた秋サケが到着した。漁船6隻で取れたのは250匹。同漁協の水揚げは昨年の6割減で、佐々木透専務理事は「漁協に入って35年。これだけ取れないことはない」と嘆いた。 道内の秋サケ漁は8~9月に解禁され、11~12月まで続く。道によると、今季の漁獲量(1月の小型定置網漁分を含む)は10月20日までに2014万匹。昨季の同時期より3割減った。太平洋側が深刻で、襟裳岬以東の岬周辺の漁獲量は93%減の1万5千匹だった。 漁のピークを過ぎたため、道内の漁獲量は平成に入って最少だった1992年(同)の2601万匹を下回る可能性がある。 不漁は北海道にとどまらない。10月20日までの漁獲量は、宮城県で