頭全体が重苦しい、あるいは締め付けられるように痛む「緊張型頭痛」。慢性頭痛の中で最も多く、国内に2000万人以上いると推計されている。痛みの原因となる筋肉の緊張を体操でほぐすと、頭痛の予防や改善が期待できる。埼玉医科大学名誉教授で、頭痛治療に詳しいよみうりランド慶友病院(東京都稲城市)の荒木信夫副院長に聞いた。 ▽筋肉の緊張緩める体操 緊張型頭痛は、側頭部や首の後ろ、肩から背中にかけての筋肉が緊張して生じた凝りや張りによって起こると考えられている。同じ姿勢を長時間続けたり、姿勢が悪かったりすることで、筋肉が緊張しやすくなる。 そのため、緊張した筋肉を緩める体操が、緊張型頭痛には有効だ。腕振り体操と肩回し体操を1回1分程度、1日5回を目安に行う。「緊張型頭痛の方には、薬の服用より、まず体操に取り組むことを勧めています。実際に症状が和らいだり、頭痛の頻度が減ったりして、薬を飲まなくても済む患者