2008 Media Summit New Yorkには,Web2.0系といわれる企業も参加していた。マスメディアのセッションとWeb2.0系のセッションを聞いていると,Webへの期待が両者で異なっているように見えた。第2回で紹介したように,メディア・コングロマリット企業はWebをコンテンツ・ウィンドウと捉え,双方向性やCGMを重視していない(写真)。 一方,Web2.0系企業の人々は,双方向性を持つWebで自由にカスタマイズできることが,新たなコンテンツを生み出す原動力になると考えている。こうした考え方の違いは,言葉一つを取っても現れている。Web2.0系業界の人々は「メディア」という言葉は使わずに,「プラットフォーム」という言葉を使う。この言葉を使うのは,消費者主導でコンテンツを選ぶというニュアンスを出すためだ。メディアという言葉は,提供者主導の巨大なマスメディア企業のイメージを強く含