2017.04.14 15:00 自分探しのために「娼婦は女神」「タイは楽園」と消費しない、知的で誠実な映画『バンコクナイツ』の魅力/鈴木みのり×ハン・トンヒョン 熱心なファンを持つ、映像制作集団・空族の最新作『バンコクナイツ』が密かな話題となっています。 「娼婦、楽園、植民地」というコピーが目を引く本作は、タイのイサーン地方からバンコクに出稼ぎにきたタイ人女性・ラックと、元自衛隊員で現在はネットゲームで小銭稼ぎしているラックの元恋人・オザワが、5年ぶりの再会を果たしたところから物語は展開していきます。日本人専門の歓楽街タニヤ通りに生きる娼婦たち、ビジネスチャンスを掴もうと企む日本人、居場所をなくしタイに滞在し続ける“沈没組”など、様々な登場人物が現れる本作の映画の魅力のひとつが「周辺化していない点」だと、ライターの鈴木みのりさんと社会学者のハン・トンヒョンさんは語ります。 セックスワーカ