「好き」を仕事に――は多くの人の憧れである。YouTubeのCMでは、YouTuberを登場させて、好きなことをやって稼いでいる人々を描いた。様々な成功者のインタビューでも「好き」を仕事にしたことが語られる。だが、「それって本当か?」と疑問を抱くのはネットニュース編集者の中川淳一郎氏だ。同氏が「『好き』を仕事に」へ違和感を覚える理由について考察する。 * * * まず、「好きなことだけをする」ことでカネをもらっている人なんて全労働者の0.001%ぐらいしかいないんじゃないかと思います。YouTuberでもそうですし、野球選手やサッカー選手でもそうですが、元々「好き」だったことが実は仕事になり、カネを稼ぐ人というのはごく一部。 一流のアスリートでも引退会見なんかで「プロになってから楽しいと思ったことはなかった」なんて発言をします。元々好きだった野球であっても、仕事としてやっていくうちに、「好