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◇自由な個人の連帯こそ 3月の震災以降、しきりに連呼されるようになった言葉に「絆」がある。「3・11」「帰宅難民」「風評被害」「こだまでしょうか」といった震災関連の言葉とともに、今年の流行語大賞にも入賞を果たした。 確かに私たちは被災経験を通じて、絆の大切さを改めて思い知らされたはずだった。昨年は流行語大賞に「無縁社会」がノミネートされたことを考え合わせるなら、震災が人々のつながりを取り戻すきっかけになった、と希望的に考えてみたくもなる。 しかし、疑問もないわけではない。広辞苑によれば「絆」には「(1)馬・犬・鷹(たか)など、動物をつなぎとめる綱(2)断つにしのびない恩愛。離れがたい情実。ほだし。係累。繋縛(けいばく)」という二つの意味がある。 語源として(1)があり、そこから(2)の意味が派生したというのが通説のようだ。だから「絆」のもう一つの読みである「ほだし」になると、はっきり「人の
会社の社員寮にて。 後輩たちが忘年会に行くのを見た。 うらやましい。 自分の代は既に同期の中で仲良しグループが出来上がっていて、そうしたグループ内だけで忘年会をやることになっている。 自分はどのグループにも所属しておらず、誘われない。 先輩の部屋の前にスキー板が立てかけてあった。 スキーから帰ってきたようだ。 休日にアウトドアか。 うらやましい。 自分はインドア派だから。 なんでうらやましいと思うのかが自分でも分からない。 忘年会に行きたければ同期を誘えばいいし、スキーに行きたかったら、スキー板とか一連の道具を買うなりレンタルなりして、スキーに行けばいい。金ならボーナスも出て500万以上の貯金がある。 できるのに、やろうとせず、そしてなぜうらやましがるのか? 自分でも不思議だ。 いや、違う。 自分は忘年会とかスキーをすることがうらやましいんじゃない。 「忘年会を楽しめる」「スキーを楽しめる
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